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まとりょ〜鹿の部屋


[259] 息子と下駄占い
詩人:まとりょ〜鹿 [投票][編集]

現実の脆さを
妄想の儚さを
過去の不安定さを
未来の不確定さを

踵を潰して履くシューズを
遠い遠い空へと蹴り出す

裏返しだと湿度が悲しくて
表返しだと温度が痛くって

カモメが鳴いた
海が近い
散り散りとさざめく
波、夏を感じる。

悲観的に捕らえる小さな眼を
客観的に見据える濁した眼で

無い頭を振り絞り
良い親の背中より
無い頭を生かして
良い顔の横顔を。

主観的な小さな顔した瓜二つは
デカい方の頭とは出来が違うようで
そんなに馬鹿では無いようで
飾り気にはイミテーションと
すぐに見極めてしまいますから。

夕暮れ風靡く遊具。
さてさて息子よ明日を蹴り上げ占い
またまた親を超える為に沢山寝たまえよ。


現実の脆さを
妄想の儚さを
過去の不安定さを
未来の不確定さを

無い頭で考えても
賢い頭で考えても

明日を蹴り上げ
占う術しか
人は知り得やしないのさ。

2008/09/08 (Mon)

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