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まとりょ〜鹿の部屋


[308] 母胎
詩人:まとりょ〜鹿 [投票][編集]

思いの全てが滲んだスープ
暖かい温もりに変わる四肢を得て遊ぶ鼓動よ

かいつまんで話して御覧なさい
懺悔や謝罪の意を優しく包んであげましょう

仄暗いビニールプールの中で
魚はどんな夢を観るのでしょうか

嗅ぎ慣れない香りに満たされて
おぼつかない動きで光を求めなさい

知り得てきた情報や知識が無に帰して

あなたはこれから英知の雛となり飛び立つ

呼吸すら違う暖かさも違う
無条件に排出され無条件に得る事の出来る様

あなたは自由だ
そして長い間乞う事になる愛を
どんな形にだって自由に形成できる

憂う事なく悲鳴を挙げよう
破裂の音は怖いだろう?
外気の冷たさが怖いだろう?

だけれどあなたは自由だ

無条件に与えられる愛、その暖かい両手に身を委ね

愛に喜び満ち溢れよ
歓喜の悲鳴を挙げよ

終わりなど無いのだ。
ずっと始まりを君は手にしていて
生を全うする自由な鳥のように
満ちよ育てよ愛の命

2012/11/05 (Mon)

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