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まとりょ〜鹿の部屋


[313] 滑らかな舌
詩人:まとりょ〜鹿 [投票][得票][編集]

優しい嘘
見え透いた嘘
悲しい嘘

大人はいつだって
舌先から滑らかに嘘を吐く

謙遜だってそうだ
社交辞令なんかもそうなんだ

もう胸なんて痛まないんだ
虚像と軋轢が嘘を上手にしたんだ

子供の頃は
どんなに些細な嘘でも
先生が廊下に立つように言いつけ
嘘がどれだけ傷つけるかを説くんだよ

さぁ、
明日にでも地獄の門前に立って
その滑らかな舌を差し出して御覧よ

閻魔様にちょんぎって貰いなさい

あなたの優しい嘘は
私には悲しい嘘だ

その滑らかな舌は
私には凶器でしかない

大人よ、
あんまり絶望させないでおくれ

2013/01/09 (Wed)

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