詩人:チェシャ猫 | [投票][編集] |
僕は唄っているよ
想いも届かぬ程に遠くに離れても
貴方にだけは聞こえる声で・・・
暗い海の中で一人
孤独を吼えても響かぬ世界
群れては過ぎ去っていく輪郭の違う他人に
憧れ僕は泣いていた
見付けて 早く見付けて
誰かの灯りでしか存在を証明出来ない月に
重なり自我が溶けてゆく前に
壊して ・・・壊れて
独りを恐れていることすら叫べぬ臆病な心が
消えぬ痛みを感じるその前に
僕は泣いているよ
願いも届かぬ程遠く離れた片隅
貴方にすら聞こえぬ声で・・・
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僕が抱きしめた震えるその肩を
ねえ今 誰に委ねているの・・・
彩或るもの全てが少しずつ褪せていくこの世界に
変わらぬものなど無いと知っていた
剥がれる様に消えていく想いから眼を逸らしながら
永遠を何処に求めてた?
咲き乱れていた筈の稚拙な祈り
唯伸ばした手に掴んでいたかったのは
幾年先迄も変わらぬ笑顔
終わりを告げる最後の一片が散り落ちても
未だ花弁を捜してた
嗤って 嗤って 嗤って・・・・
行き場を失くした心が哀しみに溺れないように
嘲って 嘲って 嘲って・・・・
感情まで麻痺して哀しみも死んでしまう程に
輪郭あるものすら移ろいでいくこの世界に
終わらぬものなど無いと知っていた
刻み付けるように綴られてゆく記憶に背を向けて
理想を何処に求めてた?
僕と重ねた震えるその唇を
ねえ今 誰と重ねているの・・・
p.s.
心から愛した貴方に捧げる、永遠に届くことは無いラブレターです。今貴方の手を握っているその手が、今度こそ貴方を幸せにしてくれるよう祈っています。
だからほら
笑って 笑って 笑って・・・
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生まれた瞬間から観られる為に生きているのあたし
ありふれた結末の物語に添えられて
ありふれた王子様に微笑んでいるわ
世界中の女の子が憧れ妬み
気安くその名を呼んでいるの
誰の為に生きているの何の為に働いているの??
目の覚めるような美男子王子様も
毎日見せられていたら若干胸焼け気味だわ
毎晩舞台に立たされるこっちの身にもなってよ
ページが捲られる一瞬でメイクを整えて
今日も優しく微笑っているの
あたしが稼いだお金は何処に消えているの
24時間不眠不休で働いて使う暇など無いのだけれど
勝手にストラップにするのは止めて
携帯の横にぷらぷら提げられて女子高生の長話なんて聞きたくないの
勝手に着包みにしないでよ
あたしはそんなに寸胴じゃない
こんなにも辛い仕事を
辞めたくても辞められないのは麻薬のせいよ
繰り返し訪れる快感に身を委ね
あたしはとっくに中毒者
こんなにもありふれた御伽噺で
どうしてそんなに無邪気に微笑えるの
あんた達が口を揃えて呟くめでたしめでたしの言葉と笑顔を求めて
気付けばまた舞台に立ってしまっているじゃない
繰り返す同じ日常には飽き飽きだけれど
あたしが幸せなフリすることで名前も知らない何処かの誰かが幸せになれるのなら
うそ臭い演技も悪くはないわ
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このまま時と共に貴方の輪郭が消えていくのならば
忘れないように絵を描こう
思い出の中を生きる君の思い出が
美しき表情を変えないように・・・・
未だ汚れを知らぬ真四角の世界
色付くことと汚れぬことを半分ずつにして祈りながら
閉じ込めるのは思い出か哀しみか
切り取られた真っ白な舞台で
僕の右手は神になる
眠りに就きたい
濡れた床に頬をつけて全てを夢に委ねたままに
貴方の微笑った顔を怒った顔を悲しい横顔を・・・
残したいのは思い出ではなく確かな存在と温もり
神様が僕から奪った貴方の代わりに
たった一つ与えたものがこの右手なら
忘れることで拭おうとした涙を
ぼやけて薄れていく輪郭をこの世界に留めよう
未だ汚れを知らぬ真四角の世界
切り取られた真っ白な舞台で
僕の右手は神になる
忘れないように絵を描こう・・・
切り取られた真っ白な思い出と共に
貴方の輪郭は永遠になる
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ねえ誰か僕を照らしていて。
他人の光でしか輝けない僕が美しく在る為に・・・。
乾いて穴だらけになった心は
満ちて欠けては消えてゆく
消え行くが故の美しさなどいらない
誰かこの身を繋ぎ止めてはくれないか??
貴方が何処まで行っても僕は見守っているから
せめて夜の帳が消え行くまでは
すぐ傍に僕を感じていて
例えどれだけ手を伸ばしてみても
貴方が僕に 僕が貴方に触れることは出来ないけれど
透き通った水の満ちたグラスを翳せば
ねえすぐ傍に行けるから
誰か・・・・僕を照らしていて。
他人の光に頼るしか輝く術のない僕が美しく在る為に
ねえ誰か僕の存在に気付いていて
愛でられることでしか存在を確認出来ない僕が
美しく在る為に・・・・。
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表情すら失くして堕ちてゆく孤独な夜の中
彷徨い歩いて見付けた僕の居場所を
汚れた両手で強く抱きしめている
無くさぬ様に 失くさぬ様に・・・
切り売りされていく愛に絡み取られ
何時からか表情は失った
乾いた心にも咲く花を求め
感情の無い嘘を繰り返す
夜に舞う極彩色の蝶達が口々に謳うのさ
「貴方のことは私が一番分かっている」
愛の無い愛の言葉なら囁いてあげるから
・・・ねえ誰か塗り固めた仮面の下の涙を拭って
息遣いすら薄れて溶けてゆく体温の傍
失って気付いたたった一つの居場所を
零れた涙で濡らし続けている
忘れぬ様に 忘れられぬ様に・・・
刻み込んで
僕が貴方の傍にいた証を
思い出の中だけでも二度と途切れはせぬように
咲き乱れて
せめて貴方を感じた瞬間だけは・・・
散り行くが故の美しさと知っていても
嘘すら愛の輪郭であると感じさせて
夜を飾る極彩色の蝶達は各々に求めるのさ
「貴方と一つになりたい」
愛の無い愛の行為になら付き合ってあげるから
・・・ねえ誰か外せなくなった仮面の下の涙に気付いて
愛の無い愛の言葉なら囁いてあげるから
・・・ねえ誰か仮面の下の僕を愛して
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幾千の夜に揺られ
何時まで終わらぬ夢を彷徨うのだろう
叫んでも届かぬ孤独を抱いて
僕は一握の灰になる・・・
貴方が消え去った夜に
僕は孤独を閉じ込めた
知らぬ顔して朝を迎え
感情の無い瞳で空を仰いだ
誰か僕を見つけてくれないか
本当の僕に気付いて抱き締めてくれないか
閉じ込めた感情の鍵が壊れたとき
涙はもう止まろうとしないんだ
無理して作り上げた表情の無い仮面
孤独に怯える素顔を覆う為・・・
誰か寂しがりの僕を壊して
目を背けていた孤独に向き合ってしまったとき
叫びはもう止もうとしないんだ
幾千の夜に抱かれ
何時まで独りの夢を噛み締めるのだろう
誰もが仮面で暮らす硝子の星で
僕は一握の灰になる
孤独に怯える僕の存在に気付いて欲しくて
命を燃やして灰になる
誰か僕に気付いて
誰も振り向かない硝子の星で
僕は一握の灰になる
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胸を張ってむくれ顔してんだ
「あたしは独り、群れるのは嫌いなの。」
差し伸べられる手を振り払い
堂々と自由を振りかざしてるんだ
ツンとすました横顔に誇りを宿し
見る人全てを惹きつけてんだ
街行く人々の視線も何処吹く風で
気の向くままに尻尾を振っている
美しき野良猫はなにものも縛らず縛られず歩いてる
気高き誇りを相棒に
あんたを飼い馴らせるものなど
何処にもいなかったはずだろう
「あたしがじゃれつくのは自由だけ」
何時からかむくれ顔に影が影が差し始めてんだ
「あたしは独り、あたしは・・・独り・・・」
差し伸べられる手に心惹かれながらも
今まで信じ続けた誇りだけで胸を張っている
ある日ツンと澄ました横顔に
誰よりも温かい手が差し伸べられたんだ
「下ばっかり向いていても世界の色は変わらない。
恐がらずに上を向いてごらん」
美しき野良猫は自分を見失った
貫いてきた自由に迷いを持った
初めて寄りかかる場所を見つけた猫は
全てを委ねて眠りについた・・・
「ここがあたしの居場所・・・」
幸せな時間は少しずつ形を変え
温かかった筈の手が冷たい鎖になってたんだ
首輪で繋がれ鞭で打たれ
野良猫はその目に光を失ったんだ
繰り返す痛みに怯え
一度知ってしまった人の温もりに縋り
いつの間にか滲んで世界が見えなくなっていたんだ
本当の色すらも分からなくなって
美しき野良猫は可愛そうな飼い猫に成り果てた
起き上がれ鏡を見ろ あんたに首輪は似合わない
思い出せあんたは野良猫
自由気ままな気高き猫
あんたを飼い馴らせるものなど
何処にも無かった筈だろう
美しき猫は全てを思い出した
「あたしは独り、馴れ合いは嫌いなの」
温かい手よ あなたはあたしを見誤った
あたしの美しさは自由気ままな野良猫気質
そうよ あたしは気高き野良猫
人々があの美しき野良猫を忘れ去ったとしても
きっと今もどこかで
気の向くままに尻尾を振っているだろう
気高く美しい彼女を飼い馴らせるものなど
何処にもいない筈だろう・・・
psいつまでも気高く美しい貴方に捧げます。
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一秒一秒小さく区切られていく世界の中で
迷える子羊は何を目指すのだろう
信じていたものが御伽噺だったと知ったとき
彼らはまた一つ大人に近付いた・・・・
常識とルールを頭に詰め込むたびに
夢とか希望が落ちてった
諦めることを覚えた瞬間
僕の周りには柵が見えた
社会という名の檻に閉じ込められて
いつからか彼らは飼い馴らされてたんだ
目の前にぶら下げられた自由という餌に食いつこうと
知らない間に走らされてんだ
迷える子羊よこの声が届くのなら
柵を蹴り壊して胸を張れ
一秒一秒消えていく美しい夢を必死に抱え
迷える子羊は眠りを求めるのだろう
地図に無い世界から目を背けたとき
彼らは全てを諦めた・・・・
数学とマナーを頭に押し込むたびに
笑顔と優しさが零れていった
自分は大人と認めた瞬間
僕は柵の中の暮らしに満足していた
社会という名の牢屋に監禁されて
いつの間にか僕は飼われることに馴れていたんだ
目の前に差し出される大人の理屈と権利を食べ
知らない間にぶくぶくと太っていたんだ
迷える子羊よまだ足が動くなら
柵を飛び越えて声を張れ
目の前にぶら下げられた餌に唾吐いて
飼い馴らされた日常にはばいばい言って
振り返らずに走り出せ
迷える子羊たちよ
世界は夢見るお前達の為に有る
迷える子羊たちよ
今はただ静かに眠れ・・・
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もういいかーい??
まーだだよー・・・。。
隠れるのが得意な君は
今もまだ何処かで僕を待っているの??
早く帰らなくちゃ
本当は弱虫の君と
いつの間にかもう夕飯の時間だ・・・。。
早く出ておいで ずるいよ遠くに隠れているんだろう
狭いとこや暗いところは大っ嫌いなくせに
すぐ意地をはってそういうところに隠れるんだ
いい加減にして出ておいで
怒られちゃうから先に帰るよ・・・。。
もういーかーい??
もういーよー・・・。。
隠れるのが得意だった君は
今も探し出されるのを信じて待っているの??
早く見つけ出さなくちゃ
本当は恐がりな君を
いつの間にかもう
大人になってしまったけれど・・・。。
早く出ておいで 僕の負けでいいからさ
狭くて暗いところの大嫌いな君は
放っておくとまた一人で泣き出してしまう
この手を信じて出ておいて
僕はもう君を置いて帰ったりはしない・・・
もういいかーい??
・・・・・・・。。