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チェシャ猫の部屋


[15] 擦り切れた地図
詩人:チェシャ猫 [投票][編集]

街にちらつく冷たい雪に見とれて足を止めた
手袋越しに伝わってくるキミの手のぬくもりが
少しだけ心にしみた

降り積もる雪はそっと
ボク達の悲しい過去を覆っていくだろう
いつか雪が溶けるその日までには
雪の代わりにあの日を覆う
新しい思い出を作れるようにと・・・

ずっと互いが傷つくことのない恋愛なんて
きっとこの街には存在しなくて
心に降り行く悲しみの雪を
一つずつ覆っていくことで
また歩き出すのだろう

宝の地図を持っていても
自分の位置さえ分からなかったあの日のように

擦り切れた地図をかかえて・・・

2003/11/16 (Sun)

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