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チェシャ猫の部屋


[172] 終歌
詩人:チェシャ猫 [投票][編集]

いつか僕の存在が記憶から零れたとしても
ねえ 僕の中の君は変わらずに佇んでいる・・・

傍にいて・・・
幼さが祈った小さな願いは崩れ
手元に残ったのは残酷な現実
終わらぬものは無いと知っていても
終わらぬものを探していた。。


狂ってしまえたら楽なのと
震える手が絡みつく
怯える二人に降り注ぐ終わりの花びらは
二人の輪郭をぼかしていった


ねえ いつか僕と居た時間は
思い出という言葉に閉じ込められるの??
ねえ いつか僕と重ねた唇は
知らない誰かのものとなって濡れるの??


忘れないで・・・
無知が信じた小さな奇跡は遠のき
足元に落ちていたのは残酷な未来
終わらぬものは無いと知っていても
終わらぬものを求めていた。。


このまま二人壊れたら永遠なのと
震える手にナイフを握る
臆病な二人に訪れた結末は
二人の距離を永遠へと堕とした・・・


ねえ いつか二人が出会った意味は
答えが出ないままに埋もれていくの??
ねえ いつか僕と繋がった確かな温もりは
知らない誰かを暖めているの??

いつか僕の存在が記憶から零れたとしても
ねえ 変わらずに永遠を信じていたい・・・

2006/09/25 (Mon)

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