詩人:チェシャ猫 | [投票][得票][編集] |
一秒一秒小さく区切られていく世界の中で
迷える子羊は何を目指すのだろう
信じていたものが御伽噺だったと知ったとき
彼らはまた一つ大人に近付いた・・・・
常識とルールを頭に詰め込むたびに
夢とか希望が落ちてった
諦めることを覚えた瞬間
僕の周りには柵が見えた
社会という名の檻に閉じ込められて
いつからか彼らは飼い馴らされてたんだ
目の前にぶら下げられた自由という餌に食いつこうと
知らない間に走らされてんだ
迷える子羊よこの声が届くのなら
柵を蹴り壊して胸を張れ
一秒一秒消えていく美しい夢を必死に抱え
迷える子羊は眠りを求めるのだろう
地図に無い世界から目を背けたとき
彼らは全てを諦めた・・・・
数学とマナーを頭に押し込むたびに
笑顔と優しさが零れていった
自分は大人と認めた瞬間
僕は柵の中の暮らしに満足していた
社会という名の牢屋に監禁されて
いつの間にか僕は飼われることに馴れていたんだ
目の前に差し出される大人の理屈と権利を食べ
知らない間にぶくぶくと太っていたんだ
迷える子羊よまだ足が動くなら
柵を飛び越えて声を張れ
目の前にぶら下げられた餌に唾吐いて
飼い馴らされた日常にはばいばい言って
振り返らずに走り出せ
迷える子羊たちよ
世界は夢見るお前達の為に有る
迷える子羊たちよ
今はただ静かに眠れ・・・