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チェシャ猫の部屋


[92] 月影揺れる濡れた夜
詩人:チェシャ猫 [投票][編集]

星は人を愛することを教え
月は涙の流し方を伝える
抱き合う夜に君の声は
気付かないほど小さく泣いていた・・・。。

重ね合わせた距離と時間は
こうもたやすく色を変え
行き場を失くした幼き日の僕が
悲しく滲んだ目で僕を見つめる。。

抱きしめるだけじゃ我慢できなくて
キスだけじゃもう足りなくて
見えない愛の形手探るよ
軋むベッドの中・・・。。
形のないものは月に照らされて影ができ
二人をそっと見つめるよ。。

二つ並んだ影と重なる唇は
夜に溶けそうなくらい静かで
手をつないだだけではしゃいでいた君が
零した微笑は今涙に変わった

寄り添うだけじゃ怖くて
重なり合っても不安は消えなくて
二人の影だけまだ求め合うよ
濡れるベッドの中・・・。。
冷たい雨はその吐息消して
届かない思いが零れるよ。。

見えない愛の形手探るよ
軋むベッドの中・・・。。

2004/09/17 (Fri)

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