詩人:チェシャ猫 | [投票][編集] |
多分泣いていたんだろう
あの日の僕と夢は
乾いた唇かみしめて
枯れた心に水をやって
また少しだけ
描いた夢の一番端っこを切り取った・・・。。
君に出会ったあの日から
もう何枚の夢を引き剥がしただろう
その濡れた手に感じる確かなぬくもりを求めて
いつの間にか君を塔のてっぺんに閉じ込めていた
この手に抱くことはできないのに・・・。。
破ることをためらって
ポケットに突っ込んだ宝の地図は
誰かが抜き取って埋めてしまったけれど
僕は手を振ってさよなら叫ぶよ
重ねた時間が消えないように
追いかけたなら
届かないと気付くのが怖くて
水溜りに映った星に手を伸ばした
籠の中で大切に育てられていた鳥が今
ソラを夢見るように・・・。。
多分知っていたんだろう
あの夜の君と僕は
見えないフリして目を逸らし
聞こえないフリして背を向けて
心と体の境界線がまた少し曖昧になっていく
そうして僕はまた
夢の中に映る君に手を伸ばした
籠の扉を開けられた鳥が今
ソラを目指すように・・・。。