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鴉夜の部屋


[8] 麗華
詩人:鴉夜 [投票][編集]

荒野の果てに見たもの
麗しい一輪の花 今はまだ蕾
吹き荒れる風に負けまいと凛と咲き誇る


ねぇ
もし冷たい雨が君を激しく打つのなら
僕が守ってあげよう


ねぇ
もし凍えそうな日があったのなら
僕が太陽を読んでくるから


荒野の果てに見たもの
薄汚い大人達 僕は一人
何よりも済んだその気高さに
救われた様な気さえした


ねぇ
もし 薄暗い雲が君の空を奪うのなら
僕が吹き飛ばしてあげよう
ねぇ
もし この風が向かい風に変わったら
僕が盾になろう

そう もし君が枯れてしまったのなら
雨音をたてて歌を送るよ

僕はこの荒野を抜けられない運命だけど


いつか きっと
そう、いつか…


まだ誰も見たことの無い翡翠の花を…



荒野の果てに見た美しい花よ…



2005/07/19 (Tue)

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