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剛田奇作の部屋


[153] 午前2時のデシャヴ
詩人:剛田奇作 [投票][編集]

怖い夢で起きたけど、

恋人のベッドは冷たくて

バニラアイスが食べたくなる午前2時

パキラの寝息


換気扇の下で タバコを吸っている恋人の気配


秒針が暗闇に戸惑うキッチン


漂うのは、彼とまばたき

少し遅い、耳鳴り


嘘つきの、デシャヴ


加湿器の傍のオレンジ


ただ、
色を確認したいだけで、手を延ばしたら


チェック・メイト


セブンスターの煙りにまかれ

フル・ムーンは角を無くした


ムスクの香には騙されず

秒針は、気まぐれに進む






2009/01/15 (Thu)

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