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剛田奇作の部屋


[172] 愚独論
詩人:剛田奇作 [投票][編集]

哲学や
数学や
論理学は

人間が世界を解ったつもりになるために必要だ

人間は高等生物だというプライドが非常に高く

理由がなければ、行動できない不自由な生き物なのだ

そのチンケなプライドを満たす手段として

自己の置かれている世界を、文字という二次元的なものを駆使して分析する という方法が取られた
よって文字は、人間の思考を別の人間に伝える場合においてのみ、有効な道具であり

現実世界を説明するツールとしては、お粗末この上ない代物だ

その事実を忘れ
人間が文字を組み替えることで、現実世界を説明しようと試みるならば

いわば猿がマスターベーションしている行為と同等である

昆虫や動物の方がはるかに人間より世界の核に近づいている

我々は二次元の情報伝達の便利さに馴れ過ぎ
結果、逆に二次元の世界に支配される身となった

二次元の論理の獄中から逃れる唯一の方法は、

物事の有りのまま
自然の有りのままを
ただ受け入れる事

自然を五官で感じるだけでいい

到達しえない世界の核に少しだけ寄り添えるはずだ



2009/01/25 (Sun)

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