詩人:剛田奇作 | [投票][得票][編集] |
涙の川を
大股一歩で踏み越えた唯一の少年は
恐怖を感じないことに罪を覚えた
屋根裏の死体から滴る
体液で転んだ少年は
予感を述べたら崇拝だと叱られた
命を大切にしろという先生は、命とは何か教えてくれない
見ず知らずのものを大切にするにはどうすればいいのですか
時間ってどこに行けば触れますか
ファミコンの電源も切れない僕は
命を守れますか
優秀と言われた生徒の作文を聞く
魚のような目をした凡人の卵たち
施された
傷付けない教育は
気付かない子供をつくるのに有効なのです
大人が勝手に見出だした可能性を
正しい夢と教わる
疑問には答えが存在すると教わる
答えを知ることで
優れると
教わる
優れることが幸せへの道、
幸せがゴールだと教える
子供が裏切られたと知った時
教師は大概死んでいる