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剛田奇作の部屋


[241] 死んじゃった
詩人:剛田奇作 [投票][得票][編集]

死んじゃった

高校生の男の子が
電車に飛び込んで

死んじゃった

近所の線路で
悲しい目をして


その時は午後三時で

私はおうちで
かっぱえびせんを食べてた

ポリポリ食べてた

一階のブラジル人の派手な奥さんも

普通に子供を遊ばせてた
街は普通だったのに


男の子だけが普通じゃなかった


もし私が偶然外にいて

男の子をみかけて

とりあえずうちでかっぱえびせん食べよ?

って言ってたら


まだ温かかったのかしら

1つでも良かった


なにか1つ
誰でもいい

彼に 逃げ場所があれば…

大人が悪い

私も悪い





2009/05/20 (Wed)

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