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剛田奇作の部屋


[264] 最高級のからっぽ
詩人:剛田奇作 [投票][得票][編集]

なぜかふいに、空みたいになりたくなった

空には何も無い



空は何も持っていないが、すべてを見ている


「必要なものは、与えられる」


だから、欲しがらなくていい
買わなくたっていい


私は最近、家の中の物を無くすのがマイブーム


大事にしてたレコードも電化製品もおもちゃも

過去の栄光も ゴミも すべて


あげたり 売ったり 捨てたり

なぜかしたくなった


空っぽがいい
 
どんどん 手放した

あたまも空っぽになった

未練もなくなった

前よりずっと生きるのが楽だ

物がなければ、やることも無い

ゆったり、島国みたいな時間が訪れる

「持たない」という

最高の贅沢


そしてやっぱり

空はからっぽ

何も持っていない


私たちも今はこんなにも多くの所有物にかこまれながら

昔、何も持たずにこの世にやってきた

んで、なにも持たずに死ぬんだろう

そして空になるんだろう


本当のきみに会えるんだろう

パソコンや携帯を手放したら、

こんな風に私の言葉を外に発信できなくなるけど

まだ

鉛筆とノートがあるな

鉛筆もノートも無くなったら




歌にすればいいな

自分だけのメロディ作って






















2009/08/04 (Tue)

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