詩人:剛田奇作 | [投票][編集] |
無性に喉が渇く夜は
塩水を飲みまくり
渇きを癒そうとする私
我慢できないんだ
君に触れたい
君が要る
何処かに居る
君が要る
私は中毒
欲しくて欲しい
いや欲しいのは
君じゃない ほんとうは
熱々の内蔵や
恋をしている心臓が欲しい
恋をしている人と心臓を交換したい
私の物なら何でもあげる
私は三歳のときに肉屋のお兄さんにバレンタインチョコをあげた筋金入りの恋愛中毒
治らないのさ
おばあさんになっても
モモヒキを引きずりながらデートのシミュレーションをして
オシメを代えてもらいながら
甘いキスの夢をみるのさ
イバラ
そう
イバラに似ていて
退廃していくの私は
壊れていくの
砂の城が好き
それが堪らなくて
きっと
浮気をしたいんじゃない
恋人が欲しいんじゃない
狂気のように熱い心臓が欲しい
宗教でもなんでもいい
燃える体を癒すものが欲しい
手放せば手放すほど
私の情熱は浮き彫りになり
そのうち
私自身を飲み込んでしまうんだろう