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剛田奇作の部屋


[341] ハルミちゃん
詩人:剛田奇作 [投票][得票][編集]

街の駅は土砂降りで


私はゆっくり歩く、晴美ちゃんを追い掛けて


どこまでも階段をかけ昇る


ホームにはハルミちゃんがいた


短い黒髪が、濡れて


まっすぐ線路の闇を見ていた


ハルミちゃんは綺麗だった


黒いキュロットに ベージュのカーディガン


細い、華奢な足


ハルミちゃんはとても綺麗だった


私は汚いスニーカー
ずぶ濡れの、ダサい女


ネズミみたい


ハルミちゃんは


同じずぶ濡れでも


白ネコみたいに綺麗で




2010/02/15 (Mon)

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