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剛田奇作の部屋


[406] 悲しみは白りんご
詩人:剛田奇作 [投票][得票][編集]

風のそよぎは懐かしい白


悲しみと君の色


悲しみはそっと僕らの喉に刺さり


咳き込みながら

戸惑いながら




受け入れるんだろう



牢獄に入っている囚人も


僕らと、ほんとは違いなんかない



風になびく白いシーツ

あんなふうに

悲しみの向こうで

手招きして


悲しみにいちばん近い色は 白


はにかみながら僕らは描くんだろう


赤ちゃんに 筆を握らせて

神様にいたずら仕掛けよう



悲しみはふっと君を訪ねるだろう


それは 決して 暗闇なんかじゃなく



白いバスに乗り込んで

アコースティックな音色の中に


悲しみが 君を癒すんだろう


僕と


悲しみの優しさに 微笑むんだろう





2011/04/11 (Mon)

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