詩人:剛田奇作 | [投票][得票][編集] |
貴方を手に入れるのは私だ
そして
あなたの指は冷たい
こんなにも愛しているのに
たしかに 焦がれるほどに愛して
私は解った
この世に生まれてしまうということは
すべてのモノから隔絶されるということ
唯一の色を持ち
それは混濁することもなく
あの頃は 完全に
貴方と一つだったのに
貴方を掻き抱けば 抱くほど
貴方と私は同じ世界に居ないと
証明されるようだ
貴方は どこか 別の場所をみている
私の ずっと うしろの
砂漠のような
私の知らない景色を眺め
知らない言葉で話している
嫉妬と悲しみの 濁流のなかで
私は ただ 真実が怖くて
泣いている
なぜ
私を 愛しては くれない
私には あなたしか いないのに
なぜ
私を抱きしめては くれぬ
私が 欲しいと 言って
私無しには 生きれないと
私は君の世界の住人になりたい