詩人:剛田奇作 | [投票][編集] |
パパとママの 内臓が 散らばる
真っ赤な部屋で くつろぎ
カモミールティを飲んで
聞こえるのは 澄んだ 鳥の声
白いレースのカーテンに
愛しい程 激しく 飛び散った しぶきのあと
爪先に 当たった 肺の破片 昼明かりの差し込む
窓部に 落ちた脳の一部
ふと 本棚に 眼球が
パパママ 何がどちらのものか もう判らないよ
眼球は
パパとママので
全部で四つ
テーブルに並べてみた
不思議と 優しい眼差し
初めてだ こんなにもじっと 暖かく
僕を見てくれたのは
とても嬉しくて 思わず微笑んだ
今日は僕の誕生日
パパ ママ
産んでくれて ありがとう