ホーム > 詩人の部屋 > 三歩の部屋 > 僕が魚だった頃の話

三歩の部屋


[12] 僕が魚だった頃の話
詩人:三歩 [投票][得票][編集]

それは僕が魚だった頃

浮力と潮に誘われて

やっと辿り着いた
 
君のいる暖かい場所



君がまぶしくて

呼吸すら上手くできなくて

壊れた回遊魚のように

君の周りを彷徨った



遥か遠く

水面の向こう側

満天の星空に願いをこめて

いつか君と一緒に

あの星空を泳いでみたいなと


 カシオペアを横切って

     満月に照らされて


やがて宙の磁力につぶされて

僕はただの星屑と化し


いつか

一筋の流れ星となって

君の願い、受け止めてみたい。

2007/01/21 (Sun)

前頁] [三歩の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -