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三歩の部屋


[5] 初雪道
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雪の匂いは
ほんのり甘い


浅い深呼吸
夕焼け空
肺の粘膜に
クレープ生地みたく
薄く伸ばして貼りつける


西陽のシャワー
雪の表面乱反射


流れてくる
煮魚の香り
細長い風の中


先細りの
たよりない風となって
家路へ急ぐ
僕にまとわりつく


my dearest T city



おじいちゃん、おばあちゃん。

     こっちは雪が降らないよ。

2006/12/06 (Wed)

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