眠りから覚めると窓の外には白い海がぼんやり広がっていた胎動にも似た、列車の揺れとくぐもった、アナウンス思わず、瞼を閉じるその奥夢の残像。君の言葉は瞬く間に消えてしまったのにあの日のヴィジョンがいつまでもあたしの眠りを妨げる泣きたくなったら、おいでと君は言った、けれど泣けなくなったらどうすれば、いい?冬の海が好きだと笑ったそんな横顔ばかりをふいに思い出す、夕刻
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