穴の空いた風船を膨らませようと必死に息を吹き込んでいる足元に転がっているコカ・コーラのビンを黙って見つめているはじけていくアップルサイダーのような爽快な空と泣き声にならないかなしみを幾度となく溜め込んできた海と青世界の半分はかなしみで出来ている僕らは、その半分の10分の1も知らない
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