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現実的SUGILLの部屋


[198] 死に体ロマンス
詩人:現実的SUGILL [投票][得票][編集]




目を開いて現実を見て

さっきまで
夢にいたと気づいて

愛しくてまた瞼を閉じて

幻のなか
あなたに語りかける


もう一度、勇気
振り絞ってみても

世界は滑り落ち
痛みを知るだけ

そして涙の海に身投げをするの

あなたはきっと
それを止めない


後悔ばかりの日記帳

燃やすきっかけ
くれたやさしいひと

ばらばらになって
粉々になって

ねえ、まだ好きよ

まだ好きよ


繋がらない
誰も出ない

あなたは居ない

何処にも居ない

愉しいお遊戯に
閉演の時が来た

あなたが先に抜けた
もうつまらないと言って


叫び続けて
もがき続けた

あなたは居ない
何処にも居ない

そうして途切れた
そうして途切れた

すべてが途切れた

朝がやってきた


あの日からの留守電
今も変わらず

あなたは確かに
好きと言ってるのに

ばらばらになって
粉々になって

ねえ、まだ好きよ

まだ好きよ


飛び立つなら、今夜。
美しい満月だから

世界で一番
残酷な音を聞く予定...

最初で最後の恋
さ・よ・う・な・ら

弁解はもう
聞くつもりもない


ばらばらになって
粉々になって

ねえまだ、好きで
まだ好きで

ばらばらになって
粉々になるけど

ねえ、忘れないで


一瞬を忘れないでよ


2014/11/23 (Sun)

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