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黒夢の部屋


[115] 暗い感情
詩人:黒夢 [投票][編集]

目の前にいる家族を
殴り飛ばしたくなった。


片付けることなく溜まっていた本の山を
崩したくなった。


どうでもいい事に酷く苛つくんだ。





負の思いに支配されたこの眸を映す鏡を
割ってしまいたい。


意味も無く身体を傷つけてしまいたい。


俺を非難する声を掻き消す為に流す
大音量の音の洪水。


そこに 癒しも安堵もありはしないさ。


唯、虚しくこの心を乱すだけ。


唯、沸き上がる激情を抑える術にすぎないよ。




取り乱すわけにはいかないんだ。


俺の精神を正常の範囲に保っているのは


情けないことにやたらと高いプライド。


蜘蛛の糸の様な 細い 細い 理性。




もう少ししたらいつも通りに笑えるようになるさ。


こんな思いは一時的なものだから。


心の中でそんな馬鹿な自分を嘲笑うんだ。




もう俺は二度と脱出できないくらいの


深く 暗い 繰り返しばかりの


複雑な輪の中に入ってしまっている。

2005/05/20 (Fri)

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