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黒夢の部屋


[137] 進む道
詩人:黒夢 [投票][編集]

将来はそれでいいのかと聞かれて
以前と同じ答えをすぐに言えない自分がいた。

思い浮かんだ言葉を
すぐに消し去って。


夢なんてなくて。
やりたい事もなくて。
それでも
昔、夢見た物語が蘇るよ。


自分の進みたい道へ行くアンタが羨ましくて。
その為に犠牲になったものが可哀相で。
それを理由にする気はないけれど
僕は自分の夢物語を捨てるよ。


きっと
アンタのような
自分の夢がハッキリしている人にとって
僕の様な半端者が信じられないんだろうね。

僕を蔑むアンタの目が
あの時ばかりは怖かった。


でもアンタは
僕が描いていた夢を
現実に変えるのがどんなに難しいか
解るかい?


これだけは
こればっかりは
どんなに努力してもダメなんだよ。
成功する人なんて
一握りしかいないんだよ。

生まれ持った才能とか。
思ったものをカタチにかえるセンスとか。
それを上手く導く運とか。


諦めてしまえば終わりだと言うだろうね。
でも、でも。
諦めなければ何も始まらないんだ。


自分のやりたいことの為に
周りに負担をかけるなんて真似、したくない。
アンタにだって、気持ちぐらい分かるだろ?



所詮
すぐに諦められるほどの夢だったんだよ。

僕は、僕の決めた道を進むだけ。

2005/10/01 (Sat)

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