確かめることもなく、ドアは開いた。
振り返る暇さえも与えてくれない、現実。
未だ自分の姿さえも見えてない癖して
人を見下すことを覚えてしまった。
誇れるものも無いくせに
虚勢だけで胸を張ることをしてしまった。
心を上手く整理できる器も無いくせに
人の悪意を知ってしまった。
後悔する暇も無い。
次の瞬間は残像も残さず過去へと変わっていく。
人を嘲笑って
曲がったプライドを持って
そして
向ける悪意と同等のそれを受けて。
逃げられない、背負うしかない。
生きて、生かされて、逝く。
2006/06/30 (Fri)