初恋というものを迎えてから
随分と、長い年月が過ぎた。
消えない想いを抱えたまま
今尚、流れる涙はあの時の温かさのまま。
生温く、半端に優しい。
涙を流して流して。
それでもやはり、忘れることは出来ず。
再び出会った気まずさの中で
僕等は曖昧に笑った。
あの日言えなかった想いと
今、伝えてしまいたい想い。
きっと
その左手の薬指に何もなかったら
何の躊躇いもなく伝えていただろうに。
流れていった涙が
今度は冷たくて。
上気した僕の顔を
冷やしていった。
長い長い初恋が
ようやく終わってくれた。
2005/03/06 (Sun)