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黒夢の部屋


[84] 思い出
詩人:黒夢 [投票][編集]

もう一度、この場所から歩き出そう。
君が望んだように、僕の道を。


いつまでも忘れないから。
共に過ごした日々も、君の声も、君の言葉も。
僕等の思い出は
写真よりも色鮮やかに僕の中に残っている。


泣いてばかりの日々も
無気力な日常も
君が望んでいたものと違うと、解ったから。


君の時は止まってしまったけれど
僕の中で、まだ優しく笑っているよ。


君の最後の言葉が
止まりかけた僕の時を再び動かしてくれた。
結局
最後の最後まで君に助けられてしまったね。


僕は生き続けよう。
ずっと、ずっと、歩き続けよう。
君がそれを望むのならば。


ああ、ほら。
そうやって君は、目を細めて笑うんだろう?


いつまでも
君の言葉を受け入れられない僕に
君はいつものように笑ってくれた。


それだけで。
それだけで。


もう一度、君と歩いた道から歩き出そうか。
隣に君がいなくても、もう大丈夫だよ。


君の言葉が、その笑顔と一緒に
まだ僕の中で生きている。

2005/03/31 (Thu)

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