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浜崎 智幸の部屋


[107] 【昼の月】
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]



気をつけて 逃げ水の恋です
夏がまぶしいから
見えるはずのものが見えないのに
気づかない

目を開けて 私だけを見てて
昼の月のように
光なくしてから 見えてくるものも
あるわ

もう傷つくこと 悲しむこと
何もない 悔やまないで

昼と夜が呼び交わすとき
今の恋が本物になる


よく聞いて 少し不安だから
夏が褪せるまえに
つかみかけた夢を
五線に残しておいて

そばだてて その耳を鋭く
若い恋はpiano
虫の羽音に似て 頼りない和音
だから

もう気遣うこと ためらうこと
何もない 悔やまないで

空へ人が呼びかけるとき
今の恋が真実になる

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2024/09/10 (Tue)

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