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浜崎 智幸の部屋


[108] 【恵美の舗道】
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]


君の素肌の温もりを
感じていた頃は

幸せという言葉さえ
素直に言えたのに

恵美の舗道に
また春がめぐるとき

僕は図書館の
白い座席に帰ろう

そこから街を見下ろして
小説を読み返そう


八月は悲しみの月
繰り返される過失

君とよく似た女性を
愛してしまう気候

去年と同じみたいでも
花も人も違う   ※

丘へと風が集まって
僕を牽制する

恵美の舗道が
秋の気配運ぶころ

僕は文学の翼を
試してみよう

羽の裏の白さを見せ ※※  
小説を書き直そう

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─────
※年年歳歳、花相似たり
歳歳年年、人同じからず 

※※【習】という漢字は、鳥が羽の裏の白を見せて、飛び立つ練習をすることを表す。余談だが、鳥も飛行機も向かい風に飛び立つ。 
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第2連、つまり2番のほうが長いという珍しい歌詞になりました。
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2024/09/16 (Mon)

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