詩人:カクレクマノミ | [投票][編集] |
なんて美しいのだ
あれはきっと理想形だ
気づいた時には
まねきねこ
なんて斬新な
それはきっと栄光だ
気づいた時には
まねきねこ
なんて便利な
これはきっと叡智だな
気づいた時には
まねきねこ
あぁなんて暖かい
あれはきっと希望だ
気づいた時には
まねごとうさぎ
あぁなんて幸福
それはきっと評価だ
気づいた時には
まねごとうさぎ
あぁなんて贅沢
これはきっと成果だ
気づいた時には
まねごとうさぎ
あぁなんてことだ
どういうつもりだ
ラビットフットと
まねきねこ
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意気揚々と走り出して
疲れてもないのに眠ったような顔
道の草は青々と生い茂り
脇にいるのは意識の無いただの老人
切迫もひっ迫も誰かの足を引っ張る一方で
目に見えないこれを愛というのだろうか
一旦我に返ったときに
見えるのは誰の何だ
幸せを考えたら
自分以外と言えたら
僅か数センチの先に
涅槃があるとでも言うのか
変な本を買った
宇宙の法則だの、うんたらかんたら
答えを垣間見たはずで
手放してしまう六行目の芯
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キリストが生まれてから2000年
僕らの先祖が生きた1000年
あの人が処刑されて600年
大事な人が戦争から帰らず80年
あなたが生まれてから30年
最適解はどこへ
メディアもその状況にも気がつかず
あながたの家族は生きているというのに
知らん知らんも選択肢
今じゃそれも最適解
想像も創造も無いところから
もうそろそろいいと言う
出してもいいと言う
結論を
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暗闇の先に光ったのはただのコケ
既に光ることを忘れた人を見透かす
貴方は透明ですか
もうなんかゴチャゴチャしてるね
どうか光を絶やさぬように
前に進んだのは意思だろうか
すんでのところで思いとどまって知る
何かに操られていたかのように愚かさを
回想連ねて苦しみを知る
幾重に祈る銀河の凪を
銀河を超えたら何を見る
どうせと白けたぼくにゃ見れない光
あの子もその子も石ころと
変わぬような意思持たぬ五月蠅い口
もう一歩踏み出せば先があると
思った一歩も繰り返し
飯を食った後味は大概忘れて上がる日
すがる弱さをどう見れば
欺く滑稽な海の中で
希望はここにあったといふ
誰かがずっとここにあったといふ
どうだろうか、ここでいいのだろうか
同じような問答を君にも問う
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ひとりはひとり
それぞれが混ざったりくっついたりすることはなく
それぞれが似てくることはあるけれど
同じにはならない
もしも同じになってしまったなら
もしも混ざってしまったのなら
良いことも悪いことも
うれしいもかなしいも
なくなっちゃう
個が集まったら集団だけれど
どうせ混ざることはないのだから
不安できょろきょろ
真似ばかりししないで
自分の足で
自分の目で
自分の言葉で話をしよう
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いつもそう
大事なものほどおざなりで
気づいたときには手遅れで
自分が悪くて
なんとも言えない
神様が砂の山に息を吹きかけて
やっとこさ積んだ山も台無しさ
もっかい積んで
今度は蹴散らされて
もっかい積んで
今度は爆発
もっともっと高く積んで
そしたら飛行機が突っ込んで
もっともっともっと高く積んだら
大水全部飲み込んだ
まだまだ積んで
もっと積んで
その度壊されても、自分で壊してしまっても
泣きながらでも積まなくちゃね
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僕の首根っこをつまんだ鳥が遠くに飛んで
僕は家も見えないとこに落とされた
家には大事なものをそのままに
あの人もそのままに
しばらく経って大きい鳥がまた
僕の首根っこをつまんで飛んでった
今度は僕の家に落とされた
家族が増えててあの人は飛んでった
変わった僕のせい
あなたを忘れた僕のせい
僕を忘れた僕のせい
愛してるから取り戻す
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懐かしい色は遠く
どこか少し違う色が漂ってる
似たようなもんなのに
1から10まで違うのさ
鉄の鳥が空を飛び
灰色の街から僕をつまんで
遠くの街に置いてった
行き交う人が楽しそう
言葉もどこか違ってて
ここには僕だけ
望んだ時にはほっといて
望まぬ時にはやってくる
苦し紛れの苦笑い
約束しない賑わい
吐き出す声は言葉の手前
ただの駒の呼吸は静かに
明の日は、鳥になれたらな
明の明の日は笑っていられたら
僕の意味があるのかな
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毎日が光のようだったら
きっと僕は黒くなってしまう
だんだん幸せにも慣れてきたら
次第に僕は溺れてしまう
大切さにも慣れてきたら
大切じゃなくなるから
こころをもっとよく見るの
大事なものは近くにあって
大事じゃなくなるなんて考えないで
ただこころをもっとよく見るの
悪い人ばかりでもない世の中はなんだか薄暗いけど
あなたは光になれるの
僕も知ってる
みんなも知ってる暖かさ
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曇りの日はどこか冴えなくて
楽しさの在処を見失ったり
幸せの心地を忘れそうになったり
何も変わらない一日なのに
色がくすんでしまったかのよう
例えば今あなたに会ったとして
僕は透明人間
例えば今あなたが笑ったとして
僕は透明人間
天気のせいにしてしまう愚かさを許して
いずれ戻る心地を期待して眠ろう
起きたらそこそこの色が着いてますように