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カクレクマノミの部屋  〜 新着順表示 〜


[37] 雨と僕
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降る雨に思いを馳せたり
水たまりに自分を重ねた日々は懐かしい過去

あっという間に過ぎた日々は水のように流れ
軽い木の枝みたいな僕はすぐに流されてしまった

その流水すらも錯覚の範疇
その雨量でさえ奇跡的必然

圧倒的な存在の前に僕らは感謝を述べることを美徳とする
必然が重なって偶然など無いと知る

選択は任されて
後悔もそれに沿う

どの道に進んでも
結果同じようなことになるならば
せめて自己満足の虚像を確固たるものにさせて

そう願ってみることにする
多分叶うのだから

誰もが今まで良しも悪しも叶えてきたのだから
僕もそうだったのだから

2014/05/27 (Tue)

[36] 一寸先の現実妄想
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日々の連鎖に終止符を打った
常識は積み上げた砂山のよう
普通は自分で打った出る杭の残骸

揺らぎの先に見えた平穏を探して
僕は迷うふり

迷っていないと知っているのは僕だけ
空想の秘密が力を持っているとは思いもよらない

偶然の出来事に翻弄される日々
違った解釈のリアリズムと大衆文化
あんまり意味が無いんだ
一番の疑問は存在

僕の状況も空想の範疇
次はどれを描く
次は何を思う

凡庸な奇跡の横に寝転ぶ僕は
貴方から見れば価値の無い者

その価値すら危うい基準だと知る者はあまりいない
被害者面を剥ぐことができれば見せられる

物語も日常も加速する
勿体ないなと思いつつ

絵空事をぶら下げた僕は眠る

2014/05/23 (Fri)

[35] 絵空事
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木が木であるように
石が石であるように
人もまた、ただの人

何かを拾っても
何かで身を固めても
何にもなれないのです

なった気になっているだけなのです

誇ることなんて生きていることくらいで充分なのです

死んだ後に気づいても遅いのです

2014/05/17 (Sat)

[34] らしさ、ありのまま、君。
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一日を何度も繰り返して
もう僕らは数え切れない程に集めた
その内のどの一日だってまともに覚えちゃいない
不都合はないけど
悲しみがちょっと

あの人の名前はなんだっけ
とっても良くしてくれたのになぁ
あいつと笑い転げた話ってなんだっけ
不都合はないけど
悲しみがちょっと

楽しかったこと
悲しかったこと
その感情は残ってる
だからこそみんな戻りたいと言う

テレビに映ってるあの怖そうなおじさんも
そこのレジで揉めてるおばちゃんにも
楽しい時はあったんだよ

世間は安定や名誉や地位が素晴らしいものだと言ってる
自分たちの歩みの正しさを確認するかのように
ただね、拾いすぎると重くなって大変だよ
君が君じゃなくなってしまわないように祈ってる
君は君のままで素晴らしい

何を持っていなくても恥ずかしいことなんてこれっぽっちもない
抱いた夢にも恥ずかしいことなんてこれっぽっちもない
だから下を向かないで
君が笑われる前に俺がもっと馬鹿みたいなことをしてやる
世界よ、俺を嘲笑しろ
他の人が泣かないように
君が君であり続けられるように
俺以外を嘲笑したら絶対に許さない


2014/03/28 (Fri)

[33] 僕の思い
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悪は僕たちの中に
善も僕たちの中に

自身を正しいと思うことは悪いことではない
他人を否定することが悪いことだと思う

悪は僕たちの中に
善も僕たちの中に

どのみち最期の時はくるのだけれど
いつでも僕らは心を欲してる
お金を使えば人は買えるけれど
心までは買えない

悪は僕たちの中に
善も僕たちの中に

人生なんて一瞬だ
私利私欲に走る意味が分からない
誰かを蹴落とす意味はもっと分からない

悪は僕たちの中に
善も僕たちの中に

ごはんがありがたい
風呂がありがたい
物もありがたい
話せる人がいる
この上ない幸せ


2014/03/22 (Sat)

[32] 言葉の壁
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やけに高い壁を感じるのです
それは言語のとか語彙力とかの壁ではなくて
伝えたいことが伝えたいように伝わらないこと
感情は表に出せば伝わるけれど
感覚はどうしても伝わらない

厚すぎる壁を感じるのです
僕は考えずに話します
それに考えを巡らされても困るのです
僕は怒っていないのです
僕があなたになれないように
あなたに僕はなれないのです

何を言ったところで言葉はいつも受け手の都合に添います
だからこそ僕は言葉をそのまま受け取ります
なにも考えずに受け取ります

僕の放つ"愛してる"は嘘臭いでしょう
嫌になります
言葉の嘘臭さ

2014/03/21 (Fri)

[31] 生きる
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嘘と自信はそっくりで
どちらがどちらか分からない

嘘と虚偽も案外似てて
虚ろな姿は反省と罪悪感の波紋

その波紋を越えたきみが見たい






2013/11/25 (Mon)

[30] 未来の今
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青空に向かって僕は竹竿を立てなかった
それは未来のような今だった

決まっている長さを越えずに
そこまでだった

青空にも溶けなかった

決まっている長さを超えたかった
どこまでも

どこまでも青空に溶け出したかった

決まっている長さを超えたかった
どこまでも

どこまでも青空に溶け出したかった



青空の底には無限の歴史が昇華している
僕はそれに加わろうともしなかった


青空の底には永久の勝利はない
僕はそれを知っていた


青空に向かって僕は竹竿を立てなかった
それは未来のような今だった

決まっている長さを越えずに
そこまでだった


そこまでだと知っていた



残った願いは
放置した竹竿が横にでも伸びていれば、
と思う希望という名の浅ましさ










2013/08/03 (Sat)

[29] 愚かな自分
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様々渡りて時の河
隠し隠され人の中
流れた先で露見する
薄く固い鉄の皮


叩く者は数多く
壊した者は無に等し


歩みを寄せた葉の中で
自身も葉だと気付かされ
流れ流され打ちつけた
葉先は疾うに丸い後悔


渡った先の葉っぱの溜まり場
一葉一葉去ってく港
残りの葉っぱは惰性か怠惰
それも悪くはないのかな


頭をよぎる一縷の過ち
葉は一様に暖かけり
一枚一枚思い出し
残りは何もしない後悔


淘汰されないことの苛立ち
悪は全て根のない葉っぱ
枯れて気付くは愚かな自身
皆暖かかったよありがとう

2013/06/10 (Mon)

[28] 星に願いを
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非日常を思い描いても
つま先より頭の頂まで日常に浸かる
変革を望んで変色させた心はろくでもない日常を回す

早々に芽生えさせた感情は偶発的なものと錯覚
想像に力を加えただけのもの

唐突に口先を転がる薄っぺらい言葉は
往々に見つかる薄っぺらい僕

忘れたいことを春風に吹き飛ばしたつもりでも
初夏の風で舞い戻る

雪解けの川に流し捨てたつもりでも
波となって海岸に打ち寄せる

いつの季節も後悔と相対して
罪悪感をも取り込んだ記憶の一撃で膝から崩れ落ちる

いつの季節か完璧に溶けきってくださいますようにと願う
初夏の夜




2013/05/27 (Mon)
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