詩人:カクレクマノミ | [投票][得票][編集] |
表情すら
吐く言葉さえ曇ってきた
月はこんなにも綺麗なのに
星も輝いているというのに
僕は忘れ物が多い
戻って取ってこれるものなら
すぐに走って取ってこれるだろう
いつしか目を瞑って他の物で目くらまし
見えていない
見えていないと自己暗示の日々
忘れた
忘れたと言って一刻逃れる
本当は全部覚えている
細部に至るまで詳細に
成長は疾うの昔に止まっていて
止めたのは自分だと知っている
諦めた自分を肯定して逃げた
胃液を全部吐き出すようには上手くいかなくて
本当は毎日声が枯れるまで叫び続けたかった
喉元から頸動脈まで貫いて思考を止めたかった
けれど違かった
それは違かった
目で追えないほどに可能性は転がっていて
手を差し伸べてくれる人たちだっていた
もう逃げることに疲れた
言葉すらままならない程に戦ってみようと思う
ここからは僕と戦ってみようと思う
二度とは負けない
捨ててはいけない
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