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カクレクマノミの部屋


[21] オーバーレイを越えて
詩人:カクレクマノミ [投票][得票][編集]

表情すら
吐く言葉さえ曇ってきた
月はこんなにも綺麗なのに
星も輝いているというのに

僕は忘れ物が多い
戻って取ってこれるものなら
すぐに走って取ってこれるだろう
いつしか目を瞑って他の物で目くらまし

見えていない
見えていないと自己暗示の日々
忘れた
忘れたと言って一刻逃れる

本当は全部覚えている
細部に至るまで詳細に

成長は疾うの昔に止まっていて
止めたのは自分だと知っている
諦めた自分を肯定して逃げた

胃液を全部吐き出すようには上手くいかなくて
本当は毎日声が枯れるまで叫び続けたかった
喉元から頸動脈まで貫いて思考を止めたかった

けれど違かった
それは違かった

目で追えないほどに可能性は転がっていて
手を差し伸べてくれる人たちだっていた

もう逃げることに疲れた
言葉すらままならない程に戦ってみようと思う
ここからは僕と戦ってみようと思う
二度とは負けない
捨ててはいけない




2012/08/03 (Fri)

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