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もとりの部屋


[35] 浮世。
詩人:もとり [投票][編集]






闇は空一面に染め上げて

蛍をばら撒いたような霞んだ星の光


街は静けさとうってかわり

華やかな世界へと変貌する



街のネオンの光だとか

夜になると騒がしくなる街並みだとか

全部嘘っぱちにみえてきて


生きてる意味やら

私の存在やら

輪郭がぼやけてきてしまう



ふわりふわりと

香水をふりまいた蝶達が

私の前を通り過ぎる


蝶達に魅せられた虫達は

言葉巧みに誘い出す



私もそちらの世界へいけたなら

独りじゃないのかな



月は少し顔を隠して何もかも見透かすように

星は切なげに輝きを保ったままで


まだ夜は始まったばかり










2008/05/05 (Mon)

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