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宵待ち話の部屋


[3] 白い部屋の白い少年A
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歌が聴こえた

耳を澄まさなければ
逃してしまう程の小さな歌

風に乗って
少しずつ
部屋を満たしてゆく

僕はゆっくりと
なにも考えずに
日常の音に紛れて
微かに
だけど
確かに聴こえて来る
小さなを歌に
心を傾ける


始まりと同じように
小さな歌は唐突に終わり

ある午後に不意に訪れた
とても澄んだ時間が終わった

僕には考えなくちゃいけないこと
考えたいこと
考えたくないことがたくさんあった

けれども

今はまだ

もう少しだけ

この暖かい涙を流していたい

2009/05/15 (Fri)

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