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あいるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[214] ネイルアーケード
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君の爪に移る夕刻

寒いのは
孤独のせいじゃないのさ



どの花にも星にも
名前なんてなかった
それでよかった


把握したがって名前つけた

解きようのない過去や歴史と争う気はないよ


優劣定まるまえに
いっかい忘れようか





君の夢に残る風景

熱いのは
季節のせいじゃないのさ


あの日も涙にも
名前はあった



二人の色を塗って


2008/09/13 (Sat)

[215] ココア
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マフラーを君と同じ捲きかたにしてから、冬も嫌いじゃないよ


ガラス一枚をフィルターにした陽射しは、今日も優しくて



いま、帰るからね

あの日に帰るからね



2008/10/12 (Sun)

[216] すとれいしーぷ
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オマエは一人じゃないって抱きしめられたけど

じゃあボクって奴は何人いるの



今日も遠くが見えすぎて
自分がまったく見えてない

干渉することも拒絶する
脳の右半球はよく笑う



今まで感じた孤独について
左脳が猛抗議してる



自分じゃ自分の隙間は
埋められなくて

新聞紙に穴開けて
世界を覗いてる



金持ちが
札束を見せつけるんだ

何でも手に入ったってさ
残高の0の数が人の値段?



昨日も今日も良く寝れてる

ただ、起きることを忘れてしまったんだ



ところで、
質問があるんだけど

たくさんの0でボクが欲しいものはいくつ買える?


一人じゃないって言われたけれど

ボクって奴は何人いるの

まだ一人目も見つかってないのに



嘘をついて、
嘘をついてください。


嘘つくときくらいは
嘘つかないで。




いい天気だ



土砂降りの中で
ボクはボクの手をひいて


2008/11/13 (Thu)

[217] 刀寿さんとの共作11
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『カクテルクロール』

深夜0時に落ちてた靴は
ボクのものじゃなかった


イメージをうろつきながら
詩と詩のすきまに光を見っけたよ

それはまるでタイマーで
時間から追われるようだ
耳鳴りはアラーム


君との会話、向かい合って

どうせ後で忘れるのに
なにを話そうか悩んでる

綺麗なラブリーシーンは
いつまでもカラフルには染まらなくて

魔法は永久にかからない
セピア色が流れてゆく

話し中
話し中

気持ち塞がないで?


猫背なボクだから
胸を張るのは苦手だよ

君の顔はきまって見えない


どうせ、大切なところは
きまって見えないから
携帯したそれは
電源なんてない繋がる命


あぁ、深夜0時に落ちてたハイヒールは
繋がらない地上波
つかめない想い

短針と長針を外して
時計は薄く輝いて

満月になり星間に浮かぶ
ほのかな輝きで
しがみついてる今


溺れて脱ぎ捨てた服も
鮮やかに散らばらせて

みる夢はとても静かに
ゆらめき、ゆこう


ムウンライトの
照らされない側を愛するよ
あまのじゃくさ
正論が通じないから
反対を言いたくもなるんだよ

これが三日月だと
碧く揺れて
イルカになるから
その鍵で君を開きにゆくよ




夜空はボクが泳ぐから
息継ぎはよろしくね

2008/11/24 (Mon)

[218] ライナー
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淋しさに格付けしないでよ


冴えない深夜放送と一緒に吸引量の変わらない掃除機でなにもかもを吸い込んだら


君だっても少し
低空で翔べるでしょ?



ボクら種をまく作業が
希望だって笑った


枯れることも想像しないですむ12月



数打ちゃ当たると
乱暴に連射した言葉は
君をすりぬけた木枯らし


切なさは気温のせいじゃない



明日のくじら雲

ボクが飲み込むのか
飲み込まれるのか


高度を下げた君は
淋しいと同格の流れ星



吸い込んだ外気は
夜の味がする


2008/12/06 (Sat)

[219] 都森君との共作3
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『ホーリー』



君の言う永遠に乗り遅れた


信じていられる気がした
思い出までは各駅停車だ




夜明け前、息が止まる

ボクも君も明日だけは
毎日通り過ぎなきゃいけなくて


改札では後悔をくぐる



君までたどっていく
世界の果てなんて
そこまでで充分だから



今日が加速して遠退く
何処に向かえばいい?


答えを見つける前に
返事が迎えにきたよ



きっとまだ

さよならよりは遠く
はじまりよりは近くに



2008/12/09 (Tue)

[220] さよならカロリー
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君がフラットなら
ボクがシャープ


答えはない
だけど正解はあるよ

空き缶に詰め込んであった夢を蹴り上げた



はろーはろー
足りないことにも気がついてるよ

きっと歩けば棒にあたる




忘れていくことを
自慢しないで



比べることは恥ずかしいよ



初めましてさよならが
眼に情熱を浮かべるから


ボクらはインクの出なくなったペンでさえいつまでも捨てられないのさ




ボクはガソリンスタンドの匂いが大好きで

君は擦り剥いた傷口の鉄の味が大嫌いだった



おはようおやすみなさい

ボクは成分表を気にして
君はカロリーを気にした



だけどボクら吸う大気も
平等に降る酸性雨も

会う度に知らない表情で
消費期限はなかったのさ



明日には止むらしいよ


望むことが
何より大切なんだ



劣ってるとか
優れているとか



昨日は知らなかったはずさ



2008/12/16 (Tue)

[221] ガレージ
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どこを補えば立ったままうずくまれる?


モーターの音とボクらの手拍子のアイデンティティー


パーカーのフードと罪は背中合わせのアイツがかぶった

片目の潰れたカタツムリが空にファックしてるみたいだ

眼を逸らすホモサピエンス


まだ振り切れずにいるよ
吐息を凍らせたコピー機



射的ゲームであの子の頭に全弾当てても貰えなかった


バレエダンサーのシューズみたいな船だ

沈むことも識りながら演奏し続けるんだよ


いつも今日を泳ぎるだけで精一杯なんだ

ジーンズはよく水を吸うからね



どこを補えば左右の涙の水分量は均一になる?


ケーキもピザも取り分けるボクらのアイデンティティーに争いがなくなることはないよ


ハンドクリーム出しすぎたから君に半分あげる


悪魔と天使は同一人物


耳障りな音は自分の声だったんだ



2008/12/25 (Thu)

[222] その色
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瞼の裏に
綺麗な今日を観せたくて

想う能力は
軟化して次元をくぐるよ



覗いたことないけど
すっかりできは悪いんだ

願う脳みそは
酸化して過去ばかり綺麗さ



毎朝性懲りもなく
放り込まれてくる新聞紙

日付を確認すると
庭で火を点ける



やっと寒くなって
冬らしい表情をみせた1月

小さな灰だけを
ヒラヒラと空に還していく


無邪気なんて言葉
どこに行ってしまったんだろう

愛で生かされているのか
憎しみで生きていくのかわからなくなってる



日々に勝ち負けはないけど
なにと戦っているのかわからないけれど

答えは初めから知ってる気がするの


たくましすぎる嘘は
現実もねじ曲げるよ

昨日までのエゴは
明日に嫉妬してついてくる


ボクら浴槽によく融ける日

その色について語り明かそう



2009/01/12 (Mon)

[223] まちあわせ
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君の名前は知っているけど
君のことは知らないんだ



君に逢っても
弱いわけじゃない

逢わないことが偉いわけでもない



ボクら神様を慕うけど
どこまで近づけたかな

君はとても近い存在なんだ

通り過ぎてしまったのかい



自分のせいだと
言葉は泳ぐけど

誰か別の自分で
息継ぎしていないかい


思い出は低反発で
居心地がいいから

息継ぐ浅瀬で
何度でも出逢ってしまうよ



置いてかれるのが嫌だからすぐにリタイアするけど

老いて枯れるのが
美しいってわかるのは
枯れるときなのかい



いつだって正解は
次のページに

考えもせずに捲る心




今、どの辺が痛かった?
その辺りに君はいるんだよ


また夜にでも逢いたいな
乾くまえに唇に触れてよ




涙って呼ばれる前の君を

どんな名前で愛せばいい?


いつか君を泳ぐよ



2009/01/21 (Wed)
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