詩人:あいる | [投票][編集] |
君は憶えてるかなぁ
ボクは忘れたよ
水槽に泳がせたケータイ
溶けだした色
滲んだ液晶
死んだ魚の眼をした日々が
手放せなくて困ってるんだ
水が一滴
それで泳げると思った
袖まで染みて
ボクはストラップを離した
速度違反だ
時間は早回し
意識したら負けさ
依存してたのかなぁ
ボクは忘れるよ
空の水槽でしなる光
まだ創造しててもいいかなぁ
欲しがりなボクらは
揺れる水面
足から手から
明日にはどちらから
飛び込めばいい?
夜を抜けて息継ぎ
昨日は存在してたかなぁ
足りない部分は
明日見つけよう
たぶん、もう
立派すぎるくらい生きたよ
まだまだ明日は産まれるよ
水槽は溢れて
流れる水面
君が並べたパズルの街は
ピースが足りない
ブリキの城さ
切り取った思惑から
水が一滴
虹色のあの子
詩人:あいる | [投票][編集] |
世界を壊す力はないけど
地球を廻す魔法だってない
とても言葉じゃ足りない
なのにボクら
何も話そうとしないんだ
たとえ崩壊していく運命でも
瓦礫の中
君をつかんだの
言葉はいらないから
声を与えてよ
君が思い切り泣けるだけの
雨雲を吹き飛ばす風は起こせないけど
晴れが好きかっていったら
そうでもないんだ
とても時間が足りない
なのにボクら
何も信じようとしないんだ
たとえ一時的な呼吸でも
息を止めて
君と重なるの
ボクはいらないから
君をちょうだい
有りがちな話をしよう
明日は虹が咲くらしいよ
意味は求めずに求め合う
西に沈む惑星
連鎖するように離れていく空
映像は冷めた匂い
都合の良いセリフにありきたりな
ハッピーエンドトゥー継続
距離はぼやけてる
思いからかけ離れても
そんなときは名前を呼んで
生まれたときみたいに
特別な感情に触れながら
壊す力だってないし
雨が降ったら濡れる
そんなありきたりを
いつから愛せただろう
いつも足りなくて
気づけば満たされてて
海の満ち引きみたいな
ボクらの体温
たとえ一時的な微熱だとしても
もすこしだけ
のぼせていたいの
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手掴みで心臓揉むよ
焦らないでいいよ
美しい矛盾があるから
形に起こせないものばかりさ
意地悪しないで待ってて
あの夕方のオレンジの暖かさで迎えにいくから
待ってて、
美しいままで待ってて。
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君が零した涙なんて
世界中の誰も知らない
君は小さな部屋
水に溶けない油みたいに
ボクらは強引にも混ざれはしないのさ
溶け残る時間にゆだねる雑音
汚ないも綺麗もないんだ
君は小さな部屋
鍵もかけずに明日を眺める
緩やかな鼓動でノックする
それとなく君は今を知る
君が零した涙なんて
世界中でボクしか知らない
詩人:あいる | [投票][編集] |
乾燥から肌をまもるって
つけすぎた化粧水は
頬を伝って零れた
ボクは君の
何をまもれるのかな
エコじゃない君の泣き方は
涙をすぐに空っぽにする
ドライアイが酷いから
目薬はすぐに使いきる
薄っぺらい夜を剥がせば
風化した瞳に風は入るかな
冬に向日葵は咲かなくて
夏に雪は降らなくて
ボクらにも矛盾はないよ
笑いながら泣いたり
哀しそうに笑う
トンボの羽根の透明度で
明日にモザイクをかけるよ
エコじゃない君の泣き方は
人間らしくて美しかった
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恐がればいい
捨てられている仔犬
思い切り噛みつけばいい
見えない痛みは
分け合えるよ
ボクに分けてよ
枯れて風で転がる落ち葉
落ち葉は枯れてから落ち葉
恥ずかしがらずに
胸をはってよ
お客のいない
メリーゴーランド
継続は力になるらしいよ
君を見てくれてる人がいるよ
溶けそうな雪だるま
別れの言葉は
サヨナラだけじゃないよ
抱き抱えて
体温の一部にするよ
またね
傷つけ合うことを
おぼえるまえから
抱き合うすべを
ボクら知ってたはずだろう
自分のことを
責める強さが
あるならどーか
たまには小さな
愚痴でも零せよ
ボクが拾うよ
磨いて還すよ
詩人:あいる | [投票][編集] |
千の風になりたいとか
欲張らないからさ
梅雨明けを報せる
君の風になりたい
君の髪を揺らす夏になりたい
地鳴りがするような愛情はないよ
手から溢れ零れるような
幸せばかりあげられないよ
道しるべをなぞっても
行きたい場所に
辿り着かないボクら
立て札を置いた誰かを恨むの?
Why do you lost you
2人を浄化しあう作業を
愛と名づけるなら
汚れた君をもっと見せてよ
雨だか汗か分からないけど
一緒に踊ろ。
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もしも神さまがいるなら
こんな世界じゃなくたっていいはずだろう
逃した魚はでかいよ
そうやって得意の自己暗示
本当はやればできる子
いつからかやらずにできぬ子
出る杭は打つよと脅され
なんにもしないと陰口
泣き方も忘れそうだね
限界があるよ強がり
将来の夢は今の夢
たいそーなことは描いてない
流れるように進む日々
退屈しのぎの毎日
気持ちに比例しない表情を救いにきたよ
自分との仲直り
心の里帰り
迷子になった感情を
迎えにきたよ
もし言葉に力があるなら
みんなとっくに救われたっていいはずだろう
割れてもいいと買った
プラスチックのコップ
片付けは早かったけど
やっぱり元には戻らないよ
姿形かえてみても
心の痛む場所は一緒
大切は大切なままで
君はどーか君のままで
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夕暮れと夜のまんなか
フライングして点いてる
街灯が手招きしてる
不器用さを愛する湿気は
付き合いたてのカップルを包んでる
タッチパネルで拡大しても心の内側までは覗けないよ
明日もきっと
明るすぎる夕暮れに
点灯し始める光たち
あの頃のボクらが
追い駆けっこしてる
気持ちに追いつきたくて
仕方なかったんだよね
よわむしな季節は
手のなる方へ
陽がのびたことにも
気づかないでいいの
今を生きるの
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羽が生えてたことに
今になって気づいたよ
どこかの薬と
同じにしないでほしい
思い出の半分は
優しさでできてる
残りの半分を
これから探しにいこう
風をつかまえにいこう
ランドセルで会社にいこう
残したパンの耳を隠そう
秘密基地で暮らそう
一番星見つけあおう
神様なんて誰だっていい
2人乗りして怒られよう
喧嘩しよう
傘さしてスカイツリーから降りよう
お香の匂いをおそろいにしよう
昨日見た夢の話をしよう
未来の話をしよう
生まれ変わったら
仲直りでもしよう
運命なんて見えないから
信じられるんだよ