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あいるの部屋  〜 投稿順表示 〜


[304] スヌーズ
詩人:あいる [投票][編集]



目覚ましの代わりか
君の震度1を思わせる心音


遅い朝食が何よりの贅沢なんだ
余熱で鳴り止まぬ拍手をしてる
スキレットの目玉焼き


危うさを含んだ突き抜けた幼さを
懐かしいで終わらせないで

部屋の片隅に凪ぐ綿埃
胸の内を巣くう諦めにさざ波を


こうやって指を回して

そんな仕草も
2人なのに誰だってする目隠しも

全て見えているトンボも
明日も見えてないボクらも

たまには臆病でも許してよ夕焼け


色々知ってしまったけど
遠回りじゃないよ

帰ろう。帰ろうか。
たとえそれが進んでいるとしても


窓辺に着けた三日月の船
胸の内を救う掃き溜めに愛を


ボクの手は小さい
ボクよりも君の手は小さい
手をあわせて
人みたいだって笑った


夜が滲む前に
曖昧な今を追いかけよう

2023/07/26 (Wed)

[305] 風神
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一緒に夜通し起きてた真昼の月だけがボクらの味方

思い出に色はつけられないけど
ちょうどあんな彩り

冬将軍も春一番もイトコみたいなもんかな
愛と安心も親戚らしいよ

君もボクも変わるけど
運命は拗れてそこらで跳ねてる

線香花火を落として
君の髪を揺らす
それがあの風の一生でも
それはそれさ

光に透けた君の銀髪みたいな透けた白髪
言ったら抜かなきゃなんだろな

枝先にしがみついてた花を落とした

どうか振り向かないで

上手く掴めない日々を愛そう



2025/01/28 (Tue)

[306] 二束散文
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悲しみを束ねたのが
その花束なら
ボクの言葉など二束散文

枯らすのはいつだって
ボクのほう
また何かの種を蒔くからいいのよ

君をひき止める1秒の
息を引き取る日常の

そのどれもが悲劇か喜劇か
ただ今日の空もいつも通りだ

摘むのはいつだって君のほう
今日も水を撒くからピントを

合わせないで見える虹を
追いかけた
日々を聞き取るリビドー

平凡を束ねたのが
その花束なら
ボクの声など二束三文

花の名前は知らないけれど
綺麗だって言う君は綺麗だ

2025/05/14 (Wed)
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