詩人:あいる | [投票][編集] |
目覚ましの代わりか
君の震度1を思わせる心音
遅い朝食が何よりの贅沢なんだ
余熱で鳴り止まぬ拍手をしてる
スキレットの目玉焼き
危うさを含んだ突き抜けた幼さを
懐かしいで終わらせないで
部屋の片隅に凪ぐ綿埃
胸の内を巣くう諦めにさざ波を
こうやって指を回して
そんな仕草も
2人なのに誰だってする目隠しも
全て見えているトンボも
明日も見えてないボクらも
たまには臆病でも許してよ夕焼け
色々知ってしまったけど
遠回りじゃないよ
帰ろう。帰ろうか。
たとえそれが進んでいるとしても
窓辺に着けた三日月の船
胸の内を救う掃き溜めに愛を
ボクの手は小さい
ボクよりも君の手は小さい
手をあわせて
人みたいだって笑った
夜が滲む前に
曖昧な今を追いかけよう
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一緒に夜通し起きてた真昼の月だけがボクらの味方
思い出に色はつけられないけど
ちょうどあんな彩り
冬将軍も春一番もイトコみたいなもんかな
愛と安心も親戚らしいよ
君もボクも変わるけど
運命は拗れてそこらで跳ねてる
線香花火を落として
君の髪を揺らす
それがあの風の一生でも
それはそれさ
光に透けた君の銀髪みたいな透けた白髪
言ったら抜かなきゃなんだろな
枝先にしがみついてた花を落とした
どうか振り向かないで
上手く掴めない日々を愛そう
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悲しみを束ねたのが
その花束なら
ボクの言葉など二束散文
枯らすのはいつだって
ボクのほう
また何かの種を蒔くからいいのよ
君をひき止める1秒の
息を引き取る日常の
そのどれもが悲劇か喜劇か
ただ今日の空もいつも通りだ
摘むのはいつだって君のほう
今日も水を撒くからピントを
合わせないで見える虹を
追いかけた
日々を聞き取るリビドー
平凡を束ねたのが
その花束なら
ボクの声など二束三文
花の名前は知らないけれど
綺麗だって言う君は綺麗だ