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あいるの部屋


[139] しゃぼんの頃
詩人:あいる [投票][得票][編集]




しゃぼん液を間違って
吸い込んだ頃


みんな慌てたけどボクは
きれいなしゃぼん玉が
みたいだけだった



口から出るしゃぼん玉を
家族みんな笑って眺めた



望んだ結果が
少しだけズレただけさ

いろんな選択肢が
見え隠れした頃


しゃぼん玉は
目の前で割れて
眼に染みた



決められてる現実を
受けいれた頃







大好きな太っていた
家の猫が死んだ頃



目に見えるもの
見えないもの
全部に命の限りがあると
教えられた




保育所の帰り以外で
初めて使った



さよーなら。



望んだ結果が
少しだけズレただけさ

見えないものまで
離れ離れにならなくていい


思い出の大切さを知った







ボクのしゃぼん玉は
すぐに死んじゃう


ボクは
もう少し生きると思う




しゃぼん玉が教えた季節
ボクがよく泣いた頃



家族みんな
笑ってボクを眺めた



2006/12/08 (Fri)

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