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あいるの部屋


[171] エンプティーアイ
詩人:あいる [投票][得票][編集]





何匹羊を数えたって
睡眠薬を飲んだって



君が消えない
夜が在るんだよ





もう随分と弱視なんだ


見たくないものを
遠ざけていた両の眼




先天的に物事を信じない
ボクを鮮やかに騙して





引き返せないところまで
手を引いてよ





拳銃で頭を撃ってみても
言葉のリンチを受けても



目が覚めない
朝が来るんだよ





世界の何処かには
君がいて


ボクの中には君がいない



地球が勢いよく回るから

ボクは酔ってしまったよ
吐き出すものは
もうないよ





相も変わらず輝く
昼下がりに垂れ下がる

思い出は涙腺に直結






二人でこぼしてきた涙が

点字のように
染みになってる





触れたら
またこぼれた




後悔はすぐに染み込んだ






君を見つけられるように

瞬きは控えておくよ



眼は悪いままだよ



愛しいから
このまま進むよ

2007/04/20 (Fri)

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