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あいるの部屋


[194] きっと紫
詩人:あいる [投票][得票][編集]



君が振った右手が
両手で作る蝶々に見えた


月の裏側を目指した嘘は
塗り被せていくうちに
重力を含んで




手のひらの残像が
蝶々だったか忘れた夕刻


溶けたアイスクリーム
手にしがみついてた



常に一定の距離の電線



バイバイで振った
手のひら




蝶々逃がした澄空




虫取り網を
持たないボクは


その手をやっと捕まえる

2007/11/09 (Fri)

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