君が振った右手が両手で作る蝶々に見えた月の裏側を目指した嘘は塗り被せていくうちに重力を含んで手のひらの残像が蝶々だったか忘れた夕刻溶けたアイスクリーム手にしがみついてた常に一定の距離の電線バイバイで振った手のひら蝶々逃がした澄空虫取り網を持たないボクはその手をやっと捕まえる
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