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あいるの部屋


[278] 百希夜光
詩人:あいる [投票][得票][編集]



見てみろよあの流れ星
不粋な願いは唱えるまえに瞼の裏で滲む胞子


痒いところに手が届く
そんな家電は必要なくて

ボクの問いかけに今日も
首を横に振る扇風機

夏の真ん中で
夜に咲く向日葵に見えた

少年は大志を抱くまえに
なんとなく傷ついて大人になるんだ

バラのトゲは身を守るためなのかな
違うよ、それでも抱き締めてくれるのを待ってるんだ


入道雲何に見える?
穏やかな水蒸気
放物線を描いて描いた


やり残したことはないかな

早くなる日暮れ
微炭酸な週末

2分半進んでる時計
逆光に補正はいらないよ

残像に恋する熱帯夜
季節に置いていかれて

明滅するディスプレイ
やり残したことを思い出して君に君に君に

願うんじゃなくて迎え撃て首降りはやめて
光に向かって


2016/07/05 (Tue)

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