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あいるの部屋


[299] ネコヲカブル深夜
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冬はそーいうもんだから
不愉快ではないな
飲まないでポケットで
握るカンコウヒー


春猫を頭に乗っけて
弾むように前へ
動線はゆるやかに
光をまとい風車


夏烏は延びた陽を
勿体ぶるように
なき散らして
ひぐらしと二重奏


秋雨は心象を映しすぎる
ときに美しすぎるんだ
どうか急かさないで
四季の死期を指揮する稲穂


怠惰にまみれた字体も
稚拙な文章も
出なかった喉仏も
届かない神風船

文字も色も声も
優劣なんてないんだ
ボクはここ
いま、ここ


君の向こうに
いま行くよ
あいらびゅ


2020/08/12 (Wed)

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