月光に照らされうつる影月はじっと見張っていました鋼鉄のような愛のくさりに錆びれる風を吹かせようそれでもホロホロホロホロと影は雫をこぼしますおぼろが鈍く光を放つ月に吠えるノラ犬はお道化ず月夜に照らされ濡れる影ひどく静かに咲いていましたやっとはずれた哀のくさりを自由と束縛の世に投げましたうまく咲けるかわからずともホロホロと歩きだすしかないのです
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