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はるかの部屋  〜 新着順表示 〜


[50] 日暮れ道
詩人:はるか [投票][編集]


夕日が沈むのを
見届けたら
今日は帰ろう


空が青からオレンジに
変わる様を
二人手をとって
見送ろうね


そんなの寂しいって
言う君は


靴を片方
放り投げた


こんな
子供みたいなやり方で


僕を引き止めようと
する君が


何だか愛しくて
たまらないから


やっぱり
もう少し傍にいるよ


次は
星が見えるまでかな

2006/09/26 (Tue)

[49] 乙女心と秋の空
詩人:はるか [投票][編集]


鏡の前に座り
髪をクシャッとわしづかみ

しかめっ面
泣きそうな自分

頭から冷水を浴びる
ゼロに戻った気分

何度でもいいじゃない

気が遠くなるほどの
時間なんて
なんだか素敵

昨日までのあたし
明日からの自分


2本の足でしっかと立って
全てを見る目養う


洗い立ての髪も
いつかは乾く


秋風にいたいけな
メロディーのっけて
口ずさむよ



なんか



美味しいものでも
食べに行こう

2006/10/02 (Mon)

[48] 
詩人:はるか [投票][編集]

彼が産まれた時の記憶はない
まだ私が物心つく前の話だ


もみじの様な小さな手は
何とも言えず愛らしく
私は時々その手を噛んだ


何故と聞かれても困る 
ただ可愛くて
ただ噛んでしまう
それだけだ



学校へあがる頃には
私の世話焼きぶりは板につき
一端の母親代わりだった



アイロンをかけ
靴を洗い
休みの度に自転車にワックスをかけてやった



イジメられたと聞けば
どんな相手でも仕返しに出向いたし
毎晩彼が眠りにつくまで
知ってる限りの物語を話して聞かせた



もちろん人並みに喧嘩もした
両手を組んで力くらべもしたし
取っ組み合いだって
私が負ける事は良しとしなかった




でも小さな弟は
当たり前だけど、
いつまでも小さくはいなくて



バスを乗り継ぎ
手を引いて通っていた病院も
その成長と共に
訪れる必要もなくなり


一緒に遊んだ空き地や川や
その辺に転がっていた石コロすら
姿を隠していった



時間は絶えず
流れていくものなんだろう



緑は風を運び
水は土を運び
時は人を大人へと導く





二人で登った桜の木は
今でも
あの場所にありますか




2017/12/15 (Fri)

[47] 子供だって知ってる
詩人:はるか [投票][編集]


あたちピンクのイチゴ味がいい

ぼくは黄色のレモン味


白のハッカ味は美味ちくないんだって


誰に聞いたの?


みおちゃんがゆってた
白が嫌いなんだって


食べてみればいいのに


すぐに、ぺって出しちゃうんだって


最初は、からいからね


違うの?
みおちゃん嘘ゆったの?


食べてみれば分かるよ


あ‥本当だ
最後にちょこれーと入ってる


みおちゃん知らなかったんだね


うん、可哀相だね


うん、かわいそう…


明日おしえたげよ

2006/09/02 (Sat)

[46] 同じ空を見てる
詩人:はるか [投票][編集]



にわか雨が降ったのね
街の景色が
しっとり濡れている


一日の始まりを知らせる陽の光りが


あなたの住む街の景色に色をつけてゆく


「早起きしたら
君を見つけたよ」と


明け方届いた一枚の写真


朝焼けの乳白色に
消え入りそうな


真っ直ぐ空へと伸びた
あわいろの虹


心が交差する
世界が色づく


あなたという光が
差し込んだ
奇跡なのかもしれない



今、同じ空を見てる

一つなんだと

ふるえる胸を

抱きしめた日

2006/08/28 (Mon)

[45] 友よ
詩人:はるか [投票][編集]


友よ
語り明かしたあの日々をあなたは
覚えていますか


同じ夢に向かって
夢中で駆けたあの日々を



泣き崩れ 
途方に暮れ
自問自答を繰り返し


それでも
最後に向き合うのは
自分しかいないと
立ち上がる


私達は そんな時
決して慰めの言葉など
掛けたりはしない


互いに分かっていたからこそ、それは
唯一の救いだった



友よ
あなたがいて良かったと私は今
頻りに思うのです



あなたと歩んだ
あの頃の全てが
今も あなたにとって
宝物であるように


今の私にとっても
かけがえのない
大切な 大切な
財産なのです


人が生きていく中で
何一つ
無駄な事なんて
在りはしない




友よ
いつか
あなたに会えたなら


あの頃みたいに
夢の続きを
笑って
語り明かしたいと
ふと 思う
そんな夜更けです

2006/08/26 (Sat)

[44] 琥珀色の夢のあとに
詩人:はるか [投票][編集]


琥珀色した水の中
今はちょっぴり漂い中

垂らしたミルクは
混ぜないでいて

自ら溶けてく感じが好きなのよ



しどけなく
絡めた指先から
伝わるぬくもりに
心地よく 酔いしれて


気持ち赴くままに
落ちていくのも悪くない




アイスティーの
海に溺れて白昼夢




次は どんな夢を
見せてくれるの

2006/08/21 (Mon)

[43] taxi
詩人:はるか [投票][編集]


後部座席に滑り込み
窓の外の景色を
見るあてなく眺めた


車が揺れるたび
肩先が優しく触れる
貴方と私の微妙な距離




もう
これで何度目かしらね




運転手は無関心を装い
ゆったりと車を走らせている


貴方も私も
答えは初めから出ていたわよね きっと


多分 悲しいくらい
貴方も分かっていたはず


自然に垂らした手は
重なる事をまだ迷っている

私は視線を正面に向けた


幾つ目かの信号を
やり過ごして
そして車は静かに停まった


降り際の
絡み合った貴方の目は
私が降りる事を許さなかった


慈しむ様に見つめる
貴方のその目が
とても好きだったわ



やがてドアはそっと閉じた



もう 振り返らない



私は溢れるものを抑える為に
瞼を閉じた

それでも温かいものが
頬を濡らすのを
遮る事は出来なかった




運転手は無関心を装い
車を走らせる


無関心を装い
車を走らせる・・・

2006/08/28 (Mon)

[42] 宵待恋歌
詩人:はるか [投票][編集]


幼さ残る後れ毛の

衿を辿りて夏の宵

夜店で買った涼の音を

吊す袂の夕顔と

君の横顔くらべ見て

無垢につきなし欲情に

裾払いのけ滑る指先

2006/08/05 (Sat)

[41] 見えない花火
詩人:はるか [投票][編集]


おととしに買った
お徳用の花火セットは
時化って
点きが悪かった



確か 子供の頃は
二つ三つ混じってる
風変わりな 形のやつがすごく 特別に思えて
真っ先に
手を伸ばしたっけ



あんなの
見かけ倒しで 本当は
綺麗でも 楽しくも
ちっともなかったのに



ひょんな事から
人生の一部分
見えちゃったりする



思い出して
苦笑い



鼻の奥がツンとするのは途中で消えた
花火のせいだけじゃないのかもね

2006/07/28 (Fri)
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