詩人:はるか | [投票][得票][編集] |
子供の頃、太陽を黄色いクレヨンで描いたら
それじゃあ月だと笑われた
周りの友達は空を真っ青に染め、木々を緑で塗り潰していたけど
僕の描く虹はいつも13色だったし、川は絵の具を薄めすぎて 画用紙がフヤけて水浸し
皆が笑うから
僕はそれがイケナイ事だと
ずっと今まで
今の今、たった今まで
思ってたんだ
君に会うまでは
夕暮れベンチに座る君を薄紫のラベンダー色で描いたら
君はこう言った
「私はどんな色にも
染まらないし
どんな色でも似合う私 でいたい」
無色透明な君
冷たくて、柔らかく
儚げで、物憂い
さしずめ君を前にして
僕は、淡いクリーム色が溶け出すかんじだけど
そんな事はどうでもいいか
目に映るものだけが
真実とは限らないから
優しく
優しく
抱きしめてあげよう