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はるかの部屋


[99] わたぼこり
詩人:はるか [投票][得票][編集]





うっすらと積もった
タンスの上の綿ぼこり
一年ぶりのお目見えに
ゆるんだ気持ちが
かさなった



あんなに仲良かったのに
なかなか会えなくなった友達とか
一生懸命えらんだのに
しまったまま
どこかに失くしたプレゼントとか



置いてきて
そのままにした心たちが
一斉に飛びこんできて
瞬きと一緒にかけ巡る



どれだけの思いが
繰り返されただろう
少しずつ蓋をするように
見ないふりした


忘れた訳じゃ
ないのにね
気付けば胸に綿ぼこり



優しさが欲しくって
泣けた日
踏みにじって
もみくちゃにした昨日



気付いた今なら
失くし物、見つかるかもしれない


綿ぼこりの下の
大事な宝箱







2007/12/26 (Wed)

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