詩人:柚樹 | [投票][編集] |
何処で失くしたのか
何処で手放したのか
もう君が居ない
狂ったように泣いて
叫んで
名前を呼んでも
もう君は居ない
傷ついて
泣き叫んで
それでも足りなくて
腕を伸ばすけど
もう 君が居ない。
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ヒトリになりたい
あの日君に吐いた嘘は
僕にとんでもない罰を
連れて来た。
ヒトリにしといて
君の幸せを願ったから
僕は嘘を吐いたのに
キミハ
そんな僕の想いを無視して
空へ還っていったね
僕は
独りになってしまった。
これが
あかい嘘に対する
からい罰。
――喜べないよ。
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空と海の境界
雲と太陽の境界
僕が僕で在る為の境界
そんなものが皆
無くなってしまったよ。
だって君が居ない
君がそこに居ない
それだけで
世界はこんなにもモノクローム
君が世界に居ない
君が生きていない
それだけが
今僕が泣き叫ぶのに必要な
真実。
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貴方が妾に注いだ
深くて 執拗で 別れの様にゆっくりした接吻
妾は其れの代償に
恋の病 恋の熱に苦しみ
貴方が下さった 其の接吻の中で少しずつ
死んで逝くのだわ。
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嘘吐きな貴方等。
何故私を置いてゆくのですか 何故私に一言言う事すらして下さらないのですか。
愛して居たから
そんな体裁の良い嘘は止めて下さい。
貴方が私を嫌いになっても構わない
只其処に 貴方が居れば
だから ねえ
嘘でも良いから
嫌いと言って
そうすれば
貴方の死ぬ意味等無くなるのですから。
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空が紅く染まった暁には
愚かなあたしを
愛して下さる?
海が紅く輝いた暁には
愚かなあたしを
信じて下さる?
太陽が落ちて
世界が朱に染まって
何もかも
全てが紅く染まった暁には
愚かなあたしを
見つけて下さる?
皆燃えてしまって
あたししか居なければ
貴方はあたしを
見つめて下さる?
愛して下さる?
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華の様に麗わしく
雪の様に美しく
血の様に艶やかに
そうやって生きて来た
貴方が求めたあたしを演じて 演じたあたしは貴方を求めた
もう如何にでもして
そう言ったなら貴方は
あたしを此処から 出して下さる?
此の 華の都
大門の外側へ
此の檻から
連れ出して
其れが叶わぬなら
…どうぞ 殺って。
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最終電車を見送って
ちいさく
さよなら と言った。
向こうに手を振る
きみが
見えた気がした。
開いたままの君の写真は
もう二度と動かない
さよならを言うよ
君を愛した日に
さよなら
全部、思い出にするよ
涙はまだ止まらないし
もう電車は無いけれど
きっといつか
手を振り返せるよ。